こんにちは!
ピアノ調律師の吉田玲奈と申します。
ご覧いただきまして、ありがとうどざいます。
ピアノのちょっとした豆知識を、ちょこちょこ、
簡単にご紹介していくページです。
Q.46 ピアノ・電子ピアノ・キーボードの違いってなあに?
ピアノ→
電気を使用しない
電子ピアノ→
ピアノを模して作られた電子鍵盤楽器
キーボード→
鍵盤数は物によりけり。
多機能性で手軽な電子鍵盤楽器
この3つの楽器の違いについて
10項目に分けてご説明していきます♪
①鍵盤数
ピアノ→
88鍵
例外で92鍵や97鍵あるピアノもあり。
電子ピアノ→
88鍵
キーボード→
物によりけり。
88鍵より少ないことも。
(32鍵~76鍵)
②構造
ピアノ→
鍵盤を押すと、様々な役割の部品たちが連動し動いて、最終的にハンマーという部品が弦を叩き音を出す。その弦を叩いた振動が、響板と呼ばれる木の板を伝わって、楽器全体が振動して広がり、複雑に共鳴し独特な響きを生み出す。構造上、鍵盤をゆーっくり押すと、音は鳴ってくれない。
電子ピアノ→
ピアノの音が録音されており、鍵盤を押すとセンサーが反応し、スピーカーから録音された音が出る。本物のピアノだと鍵盤を押すと、たくさんの部品たちを動かすことになるので鍵盤に重さを感じるが、電子ピアノにはそれが無いので、重りを使い、鍵盤の重さを出している。本物に近づけるために、弦はないがハンマーが入っている機種もあり、弾いた時にしっかり手応えが感じられるように工夫されている機種もある。電子ピアノは、センサーが反応したならば、鍵盤をゆっくり押しても鳴ります。
キーボード→
弦はなく、鍵盤を押すとセンサーが反応し、スピーカーから録音された音が出る。
③タッチ
ピアノ→
鍵盤を押すと、たくさんの部品たちを動かすことになるため、しっかりとした弾きごたえがある。グランドピアノだと、指の力を抜いた時のアフタータッチを感じる。
電子ピアノ→
②の構造でお伝えしたように、本物に近いタッチ感を再現しようと工夫されている機種もある。また、グランドピアノを弾いた時に感じるアフタータッチを再現している機種も。進化はしているが、ピアノとは、やっぱり上位機種でもタッチの違いは感じてしまう。
キーボード→
鍵盤のタッチは圧倒的に軽い。
④音量調整
ピアノ→
音量調整はできない。
電子ピアノ→
音量調節できる。
キーボード→
音量調節できる。
⑤表現力、強弱
ピアノ→
演奏者の技術、弾き方次第によって、強弱、音色が無限に変わり、表情を変える。繊細で豊かな表現することができる。
電子ピアノ→
弦やアクションは存在しないので、弾き手が鍵盤を押す強さは基本的には音量の差でしかなく、弾き方によって音色は変化せず、プロでも素人でも誰が弾いても同じ音色。自然な共鳴等の複雑な効果をあらわすのは難しく、豊かな表現はできにくい。
キーボード→
タッチレスポンス(強弱鍵盤)機能をもつキーボードでもピアノや電子ピアノより強弱表現が難しめ。
⑥音色、響き
ピアノ→
ピアノ以外の音色は出せない。
生のピアノの音でしか出せない響きがある。
電子ピアノ→
ピアノ以外の楽器の音が搭載されている。
生のピアノの音を録音して出している。
キーボード→
ピアノ以外の楽器の音やリズム機能が搭載されている。
⑦個体差
ピアノ→
生の楽器なので一台一台の個性が少なからず存在する。
電子ピアノ→
電化製品なので個体差があまりない。
キーボード→
電子製品なので個体差があまりない。
⑧楽器の寿命
ピアノ→
調律・整備を定期的にすることで長期間の使用ができる。
電子ピアノ→
電子製品なので耐用年数に限りがあるが定期的な調律や整備は必要なし、というか出来ない。
キーボード→
電化製品なので耐用年数に限りがあるが定期的な調律や整備は必要なし、というか出来ない。
⑨持ち運び(移動のしやすさ)
ピアノ→
簡単に移動させることはできない。
専門業者に頼む必要が出てくる。
電子ピアノ→
重さはあるが素人でも動かすことができる。
キーボード→
軽量で手軽に持ち運びや移動ができ便利。
⑩鍵盤の幅
ピアノ→
鍵盤幅は、どのピアノもほぼほぼ同じ。
電子ピアノ→
ピアノと鍵盤幅は同じ。
キーボード→
鍵盤幅が狭いものもある。