ピアノを譲ってもらう前に確認しとこう!

こんにちは!
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ピアノ調律師の吉田玲奈と申します。

ピアノを譲ってもらえるかも!そんな時、確認して!

お子様がピアノのレッスンを始めて
新品ピアノや中古ピアノを探していた時・・・
「ピアノあるけど全く使ってなくて・・・いる?」
と友人や知り合いから言われ
譲り受けるチャンスが・・・!!

ちなみに、
我が家のピアノも私が小さいころに
近所の方から譲り受けたピアノです。

しかし、
”移動代金だけでピアノゲット~~!!!”
と喜んだのは束の間
いざもらったはいいものの、
ピアノの調子が悪く、
結果
修理しないと使えない!?
なんてことも・・・。

今回は譲り受ける前に確認してほしいことを
ご紹介していきます。

確認すること

①ピアノの調律はいつまでされていたか?

ピアノを使ってはいなかったが
定期的に調律をしていたピアノなのか
それとも全くしていない状態なのか
最後に調律した時から
どのくらい調律があいているのか?

調律の状況を聞いてみてください!

長らく調律をしていなかったピアノは
音程が大きく下がった状態になっています。
一度調律しただけでは
弦が安定しないので
またすぐに音が狂いやすいです。

ピアノの内部状態によっては
高い修理費用が必要になったり
場合によっては
修理より買い替えの方が良い場合も・・・。
譲ってもらっても
すぐに使える状態ではないパターンも

あるということです。

ちなみに、
我が家のピアノの場合は
近所の方が
定期的に調律をしておいてくださったので
ピアノの状態は良く
今でも私の相棒として音を響かしてくれてます。

②メーカー、機種、製造番号を確認

メーカーや機種、製造番号を確認すると
いつ製造されたピアノなのか分かります。

製造から50年近く経っていたりすると
どうしても経年劣化や消耗が激しい場合が多く
高額な修理が必要になってくる可能性も
高くなります。

今はインターネットで調べるとある程度分かります。
どんなピアノなのか知っておくと◎

③ピアノの高さ

おすすめは121㎝以上のピアノです!
ピアノのサイズは
1型→121㎝
2型→125㎝
3型→131㎝
コンパクトサイズ→約110㎝

背の高いピアノの方が弦も長く
響板という音を響かせるために重要な部品も大きいため
音の伸びや、音量、響きが豊かで表現の幅が広がります。
鍵盤も、(外から見えない部分の)奥行きが
長くなっていることから
タッチもしっかりしていて弾きやすい
です。

コンパクトサイズは
圧迫感もなく可愛らしいですが
タッチは軽く感じられ
どうしても表現力に差が出てしまうかなと
思います。

④現物を試弾させてもらう

やっぱり
一度弾かせてもらうことが一番!

☆88鍵、一音一音弾いてみる。
押しにくいとか、鍵盤が戻らないとか
分かることがあるかも。

☆連打やトリルができるか確認する。
同じ音を連打した時に
1回目は出たが、2回、3回押したときに
音が出なかったりするかも。

☆ペダルを踏んだ時に問題なく作動するか

☆屋根を開けて中を覗いてみる。
クロスやフェルトは
ネズミにかじられていて
ダメになっていることがあります。
素人でもわかるくらい
ひどいこともあるので確認しておくと◎

タッチに違和感を感じたら
修理が必要だったり
湿気で動きが鈍くなっている可能性が!

一度ひかせてもらうということは大事です。

もし可能であれば、調律師に状態を確認してもらう

友人や知人から
ピアノを譲り受ける場合は
難しいかもしれませんが、
一番良いのは、
譲ってもらう前に
調律師に状態を確認してもらって
見積りをとられるのがベストではありますかね。

メーカー、機種、製造番号、調律の頻度の調べ方

これを見れば一発で
そのピアノの情報が分かる物があります。
それは調律カード

この紙をみれば
メーカー、機種、製造番号だけでなく
いつ、どこで、ピアノを購入して
調律をいつ、何回して
最後に調律したのはいつなのか
どんな修理をしたのかなど
分かるようになっています。

アップライトピアノの調律カードが入っている場所

アップライトピアノの調律カードは
だいたいピアノの屋根を開けた見えるところに
カード入れが付いていてそこに刺さっています。

上前板に付いている
(屋根を開けた時の手前の板の部分)

or

右側か左側の親板
(屋根を開けた時の側面の部分)

or

屋根を開けなくても
ピアノの背面にカート入れがあり
そこに調律カードが入っていることも。

グランドピアノの調律カードが入っている場所

グランドピアノの調律カードは
だいたいピアノの大屋根を開けた
側板(側面の板の部分)に入っています。
もしくは
ピアノの下の棚板(鍵盤の下の板)に
調律カード入れが付いていることもあります。

余談

以前、
不用品を譲ったり譲ってもらったり
できるサービスをされている某ウェブサイトで
アップライトピアノを譲ってもらわれたお客様の
調律へ行ったことがあります。
状態が悪く、
大掛かりな修理が必要な状態のピアノに
出会いました。

物によっては
中古ピアノは新品のピアノより
品質がいいものも多くあります。
中古ピアノは悪いものではありません。
消耗された部品などが交換されているか等々
しっかり整備してから販売されている
中古ピアノかどうか
見極めることが大事ですが。

後で後悔されないように・・・。
(廃棄するのもお金がかかったりしますから・・・)

あとは・・・
移動された後は、ぜひ調律を